記事中画像は割と大きめですのでご注意あれ。
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ブログで工程を晒すというのはある種の『自己脅迫』が効き、本年度早くも3作目を数えるという近年にない快挙を迎えた。個人的には大変に嬉しい。以下に完成写真と加えてこれまでに触れられなかった工作なども紹介いたしたく存じます。
おなじみ7・3、及び真横のショット↑。
御覧の通りこの角度だとノーズが車のボンネットのように上向いてることが良く分かる。上向きに見えるのは先端に向かう傾斜が実機と違うための錯覚で、それが証拠に真横からだとそんなに違和感はない。まぁしょうがない、ことプラウラーに関しては似たキットは今のところ皆無なのだ、このキネティックのキットは『まだマシ』で私には許容範囲内。先に指摘した背中のラインも致命的ではない。写真では判りづらいがインテークベーンに2本のステイを追加し、ALQ-99を吊っているパイロンの揺れ止めは専用のものに修正してあるのが判っていただければ幸い…。
機首下面ドアップ。
全くの素組だが、どうしてもキットでは再現の困難な「給油口」の省略は、自分で穴開けてそれらしく処理、今のところA-6系キットはどれも必須になる。後席キャノピーは左右パーツを接着時、胴体に縛りつけて「合い」を担保したのだが、最終的にはパーツ自身の僅かな復元力が勝り…御覧の通り。但し、作例は未接着なので、接着すればこのようにはならない。
(私事ながら、キャノピーは開状態にするのが好みなのだが、家庭内協定で閉状態でしか組ませて貰えない事情があるのです。)
タイヤは別パーツになっているが、そのままでは『後ハメ』には出来ないのでホイール側の凸部を削り、別々に塗装後接着した。
コクピット。シートベルトを自作した以外はキットのまま。
給油プローブも別パーツ化されていて、微調整の手間などなしに、ちゃんと右にオフセットされる。
あ~、プロープ用照明灯つけ忘れてるな…。
裏面、主脚周り。
ALQ-99(High Band)ポッドは正しいサイズと形状、本来当たり前だが、一方でモノグラムは堂々とEA-6AのALQ-76をぶら下げろとなっているわけだからして私には有難い。
チャフ・フレアーディスペンサーは未装備で完成としたが、一応キットにはパーツがセットされている。しかしながらスケール的に1/48には見えない(小さい)し、モールドもダルイので使えそうになかった。主脚のタイヤの処理は前脚と同じ。ハイドロ系管回しは以前触れた通り。
この飛行機の最も美しいフォルム(だと思う)後ろ斜めからのショットとラダー周り。
アンテナ位置間違えてるな(笑)。
ラダーのVAQ-131シンボルがカッコいいでしょう?モノグラムのデカールが寸分違わずピッタリなのに驚く。スタビレーター(造語:スタビライザーごと全遊動式のエレベーターはこう俗称される)はハセガワと同じでピボット式の取り付けとなり、これも個人的には嬉しい配慮だ。
◇総括◇
まぁ、最新のキットですから『プラウラーのベストキットです』…と言って上げて良いでしょう。だが、ミスは多いし、デフォルトで『翼を折りたたんだ状態で組む』のを優先で設計されている点は疑問が残ります。何故ならば、展張状態にするための調整工作が素人向けになってないんだもん…。フォールディング状態を好むモデラーよりは、普通に「士の字」で組みたい向きが多いんじゃないか?と私は思うのでこれはキットとしては不合格ポイントでしょう。だいたい折りたたみ状態なんてさぁ、好きな奴がレジンパーツ買ってきて作れば良いじゃんよ?…、中途半端ならやらずにその分価格を下げたらいいのに…などと思うのである。無論どちらに組もうがちゃんと楽に完成するタミヤ並みの精度なら文句は言わん。
しかしながらこの時期に、この枯れた飛行機をキット化してくれたことは大いに歓迎だし、他に1/48はモノグラム(現レベル)だけなんだから、あの主翼周りの大修正から解放してくれる存在として価値は高いし、キネティックも彼らなりにリサーチしてキットにフィードバックしている点もあるので好感は持てます。リリース前に実しやかに『コピーキット』だと揶揄されてましたが、私は決してそうではないという意見に立ちます。
最後に、ともかくもキネティックにお願いしたいのは速攻で左外翼の金型を修正することだ!と付け加えておきます(笑)。
終稿