さて本題、さっさと片付けたいバックログが溜まってますが、その最右翼にあったKittyのヴァイパーがようやく終わりました。
コブラ・フリーク目線で『クソキット』呼ばわりしてきましたが、まぁこうやって出来てしまえば『AH-1Z以外には見えない』わけでして、蒙昧とまでは言いませんがそこかしこで好評(?)らしいのもある種納得です。だってハセガワのF-14だって、実機を存じ上げない多くのゲーマーの方々に称賛されていたではないですかぁ(苦笑)。
本作でKittyhawk社製キットは初めての完成になるわけですが、プラモデルの出来としては水準には達しています。パンダのように嵌合で妙な箇所は(後述するある部分を除いては)ありませんでした。ただ、離型剤の凄まじさとゲートの配置(ニッパーを入れると確実にパーツを破損する所があります…という意味で、要するにプロとして配慮がない)とか、胡麻粒のような別パーツ化等、初心者向きでは無いなと判断します。この辺タミヤの足の爪先の垢ほどにも及びません。
加えて厳しい事を言えば『これはAH-1Zじゃねぇよ!』という考証面の甘さが加味されての『クソキット』評価となるわけですが、それは最終回を迎えた今もってしてもネタが付きません。
マリンコの攻撃ヘリなんで、アーマメントが最後のお楽しみになるわけですが、クソキット故にヘルファイアIIのランチャー・ラックが粗悪品で、弾体との接合が巣組では上手くいきません。このラックは前方から見て、逆さ『出の字』になってるのが正解ですが、上段と下段が全く同じ幅員なので前から見ると『田の字』になります。また、上段はフィンが水平ステーと干渉しますので、何れのヘルファイアも尾部がレールより浮いてしまうという、
『お前ら出荷する前にテストフィットしたのかよ?』
という杜撰さであります。もうね、お金取るプロフェッショナルとしては最低なメーカーです。
手当として、ステー側を削って干渉部分をクリア(さらに弾体のフィンを全て作り直すというアプローチがBESTですが、貴方はやりたいでしょうか?)し、ランチャーレールの接着ガイドを全て除去して接着はエポキシ系を使うことで位置を調整しつつ行い、なるべく逆『出の字』になる様にオフセットする…という悪足掻きを試みましたが殆ど代わり映えしません。物知らぬ向きから『あ、アライメント狂ってんじゃんダセェの!』と罵声を浴びるのも詰らないのでココは目を瞑るのが正解でしょうか?。
ヘルファイアIIの弾体は、訓練スコードロンってことでシーカ付きのイナート弾に改造しています。何故フルロード8発なのかはロケットモータ付きの発射訓練弾だからで、実際無いわけではありません。
唯一褒めて良いのはサイドワインダーとランチャーの嵌合で、経験する限り最も実機に近い再現度のジョイント部(つまりプラモ然としたダボホゾは無い)できちっと接着できます。モノグラムなんかいい加減だから絶対に真鍮線補強が必要で、この辺は他メーカー(タミヤ除く)も見倣って良い点だと思います。。
機首のM197 20㎜三連ミニガンはこれこそ金属銃身奢れよというところですが、完全プラ製で、『こんなもんどうやったって折るに決まってるよな?』ってことで、砲身だけ真鍮線0.7mmに置換しました。
別に省略をどうこう言うつもりはないけれど、テイル・ロータ付け根は角度調整のリンケージ・ロッドが丸々省略されているので追加しました。またブレードの方もピッチ制御用ロッドも再現されていませんので伸ばしランナーで追装しています。ハイドロ系の配管は云うに及ばずでしょう。おおっと、ナセル上部のAPU・エクゾーストは曲がったパーツを着けるように指示されていますが、知る限り配備機では見たことがないので真っ直ぐで短いものにしておきました。一々指摘すんの面倒だけど、組説もウソが多く不親切極まります。
メイン・ローターと併せて回転するようにしていますから、風が当たればこんな具合にまるでモーターライズ?…という絵が楽しめます。この写真でも判りづらいけど、風防の上部はスモーク・グレイを吹いて防眩処理をしています。
クソキット、とどめはLAU-61D/Aが中身空っぽときてやがって、単体で19スロットある穴を全て開口し、シェルを自作して埋め込む作業を強いられました。全く舐めていやがります。全弾イナートなので最初から青いランナーを伸ばして自作しました。多少デフォルメってますがイイ感じにはなったと思ってます。
工程が前後しちゃいますが、バスタブ周りは1/48としては水準の出来。操縦桿なんか死にそうな程細かく分割されてて『初心者お断り』ではあるが、ちゃんと組めばちゃんと合う。配管ぽいパーツも適切な位置でしっかり繋がります。シートベルトはPEパーツがついているので一部を利用、一部を自作としました。計器盤(つっても最新型なのでアナログ計器など一つもないのだが…)はデカールが用意されていますが、筆塗りで仕上げています。モデルは駐機状態で完成させるわけで、モニターがON Lineになってるデカールは使えない。因みに生半可なアニメとかで誤解しているのか、前席は射撃手席で操縦は出来ない...等とシレっと仰る人が居ます。残念ながら前席でも操縦できるし、後席でM197やミサイルも撃てます。用兵的に本機の特性考えれば、相方が負傷したら『もうお終い…』なんてクソ兵器を、合理的なアメリカ人が作るわけないでしょうが…。
デカールはキット付属のHMLAT-303のMAGならぬスコードロン隊長機塗装用の方を使っています。相も変わらずコーナーカット45°の『空軍まがいレター』ですが、気にせず使いました。パイロット名は何故か後席用が2枚で、前席の方がありませんという欠陥があり、キットがアレだし、もはやレターがどうのと言うレベルではありませんしね…。
重ね重ねAH-1Z以外には見えないんでしょうが、さして複雑な形状でもないコブラ系…何故これほどまでにシェイプが悪いのだ!と個人的には憤りを隠せません。この絵で解説いたしますと、HMLAT-303のエンブレムにおける剣のグリップ部が、写真のようアクセスパネル分割ラインの上に来ていなければなりません。キットのままですと、頭で分割されてしまいます(笑)。エンジンナセルが何もかんも狂ってるのが原因で、修正など金輪際したくないので、もうこのキットは二度と作るまいと心に近い、アカデミーが18年暮れに発表した1/35に期待したいと思います(って、これもなぁ…)。
っとにもう! これだから実機に愛情がない連中が設計するオモチャはどうしようもねぇな…という話です。
◇
おまけ。
ヴァイパーと並べるつもりでスクラッチしていました「1/16 南雲ゆみ」も完成です。
帽子のマリンコ・エンブレムが大変でした。縁日の型抜きを0.13mmプラバンで3mm四方のサイズでやったと申せば苦労が伝わりますかねぇ(笑)。
顎ひもは苦肉の策で本物の赤い糸を使っています。
アホ毛は0.1mmの銅板。参考にしたのは単行本二巻の表紙絵ですが、耳が出てないのはどうしても二次元→三次元の変換が出来なかった点としてご容赦くださいませ。たぶん絵の通りだとモミアゲの辺りに耳が来てしまいます。
台座はミニアートが出してる16枚入りの出来合いを使いました。
ぶっちゃけフィギュアのスクラッチって作りかけがゴロゴロありますが、完成したのはこれが生涯最初というメデタイやら、お恥ずかしいやら…、個人的には、まぁ及第点としておきます。
2019年も1/4が終わろうとしています。やっと1個完成しましたが、第4四半期の繁忙期によくやった方だワイと自身を褒めておきます(爆)。さて、眼の上のタンコブだったクソキットを片付けたので、いよいよPB4Y-2に集中です…と、なんか忘れてねぇかな? あぁそうだシーフューリー…(水爆)。