先達て、CSにてナショジオの「徹底スキャン:第二次世界大戦の秘密」ってのを観ておりましたら、真珠湾攻撃(ハワイ沖海戦)の際、標的訓練任務中にあった駆逐艦USSワードの砲撃は、ちゃんと日本海軍の特務潜航艇に命中してたんだということがハッキリ判る映像を確認いたしました。何とブリッジ(っていうのかね?)ど真ん中に命中…。

 この辺りの件は映画『トラ・トラ・トラ』にも細やかな描写がなされ、ご記憶の方も多いと思います。当時この『敵潜水艦らしきもの発見』の報告は現地時刻12月7日早朝に真珠湾の担当官に伝えられていたにもかかわらず、それを引き継いだ責任上級士官に『ワードの艦長は新米だから見間違いだろ?』との判断の下もみ消されたといわれています。
 もし、これが適切に扱われ、オアフの警戒態勢を引き上げていたならば、合衆国海軍にとってあれほどの屈辱的な結果にはならなかったのに加え、太平洋戦争の行く末もまた変わった事態に…などと想像すれば残念なお話です。
 この手の事は今現在においても企業・組織関わらず失敗例としては珍しくなく、人類は基本的にバカなのだ…ということの証左でもあります。報告内容とその報告者の人材的背景云々は本来無関係…という事を、論理的に理解できてない間抜けな人物が組織の枢機に関わるとロクなことになりません。

 話をワードに戻しますと、この一件で、アメリカ海軍は如何に早期警戒が重要であるかを身に染みて学んだことにより、以降システムを刷新、後の全ての海戦において有利に事を進めることに成功しています。ミッドウェイ海戦などは最たるものでした。

 実はこの時のその『新米艦長』のW.W.アウターブリッジ(William Woodward Outerbridge)大尉。後に少佐に昇格し、駆逐艦USSオブライエンを指揮することになるのですが、何を隠そう彼にはこの日の続編とも言える運命的なエピソードがございまして、3年後の全く同じ日(フィリピン時間での7日なので実際はハワイ標準時だと6日になるが…)に、フィリピン・オルモック湾近海で帝国陸軍「屠龍」機の特攻(おそらく勤皇隊)を受けて回復困難となった かつての乗艦USSワードに涙ながらの『自沈の一撃』を加える決断を行っています。
 彼のミドルネームに『WARD』の同じ4文字を持つのも含めまして、何か不思議な因縁めいたものを彷彿とさせ、個人的には大変興味のそそられる逸話になっています。

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 さて、本題。後藤師匠には毎度『偉いなぁ~』などと賛辞を頂戴はいたしてますが、高度な生産性が維持されていない状態で、あっちのキット、こっちのキットと手を出すのは決して褒められるようなものではありませんで、当然ブログの更新などご覧の有様なのです。コロナ禍でやれ首吊りだの閉店だのと悪影響が多いところ恐縮ですが、IT業界はちょっとした『プチ・バブル』な状況で、小職のような末端を汚す存在であっても、まぁ「私的趣味どころじゃねぇ」という感じ…。
 てなわけで、今回も内容薄めで恐縮です。
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 タイトルにもあります通り、他聞にもれずこのSwordのバッカニアには、簡易/バキュームのキットでは常道の『イモ付け』が課題となってます。てか、なってました。
72SB2A03f72SB2A03c←結論から先にご覧いただくのが早かろう~の写真。
コレ見てお判りかと思いますが、主翼(及び水平尾翼)の接着面には何らのガイドもダボ・ホゾの類も一切ありません。
 最近のプラモだと胴体を貫通させたビームがパーツ化され、ちゃんと主翼上反角も担保されるというのが当たり前ですが「そんなもん知るかよ!」と堂々としたものです(苦笑)。で、対処はご覧の通り。説明は不要でしょう。
 写真は未処理ですが、主翼下面側の開口も「緑X印」に一箇所穿ってます。
72SB2A03aたった3箇所ではありますが、これらで補強されてガッチリ接着すれば強度は相当なもので、必要以上な力をかけなければ折れるような事はありません。この写真は上反角の調整を見てます~の図です(青矢印)。
 ついでの記載になってます『緑&赤矢印』は後述する機首機銃砲口の加工前と、エンジン・カウルの肉厚を示しています。
72SB2A03b←艦爆のくせに割と重武装(前方固定兵装だけで30Calが6)な本機ですが、機首の砲門用開口部が適当過ぎですので彫り込みましたの図。
先の写真でも示しましたが、(特にこのキットを作りたいという向きには)カウル内側の肉厚には注意されたいです。ここも、カウル前面パーツとのダボ・ホゾがない分面積で稼ごうというのか、のちのエンジンパーツ組み込みには不安が残ります。
72SB2A03e←その『わざわざシリンダーは別パーツにしてやったぜ!』感アリアリのライトR-2600ドヤ顔レジンパーツ。ん、まぁ~ 1/72だからねぇ僕はそれほど有り難くは思いません。でも、シリンダーパーツは2個も予備があるのは褒めてあげます。ギリだと作業中飛ばして失くすとおしまいだからね(笑)

72SB2A03d←「直したんだけど、修正前の写真撮り忘れてよくわかんないぜ」の図。ほんとね、キットのままだと脱力しますよ似てなくて。まだ、上下のエアスクープ抜いて形状修正しただけで完成ではなく、このあとエポキシでトップとアゴの肉厚を変えるところまでやって終わる予定です。

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 といった感じで今日はコレまで。内容薄いなぁ…。世間では「誰も知らないマイナー機にコマゴマと…」と初老の九州人に揶揄されてると聞きますが、まぁ誰でも知ってるからとか、知らないからとかでプラモやってるわけではございませんので放っておいて下さいよ(苦笑)。
 10月はこれが最初で最後の更新かな? ではまた。