しかしながら今年はF1もプロ野球もオモロないですな。ヴェッテルも阪神も健闘してるようで実はそうでも無かったり。特にNPBのセントラルリーグはお笑いである。首位が貯金1とか2とか(爆)。それもこれも交流戦で勝ち越したのがタイガースだけという信じられない結果に終わり、特別に調子良いわけでもない阪神が押し上げられる格好で(6/24)現在トップに居るという状況である(核爆)。これさー、セントラルはプレーオフなしで、パリーグ二位とセリーグ首位で戦い、勝った方が日本シリーズ出場権を得るってやりたくなるですな?で、結果として前代未聞の同一リーグチーム同士の日シリやってもいいレベルですよ~。
まぁまだ4ヶ月残ってるから何とも言えないけど、しかし一体どーしたんだジャイアンツは…。
◇
さて、毎度お堅い話もアレなんで全く海軍とは関係ないアニメのお話をしますが、お父さん方も見てて面白い作ってのはなかなか少ない中にあって、京都アニメーションのこの春からの新作に『響け!ユーフォニアム』っつーのがあります。いやこれ面白いです。
京都の某架空高校の吹奏楽部を舞台にした物語ですが、『けいおん!』の吹奏楽部版かよ?と思いきや、キャッキャッキャウフフの類は一切なく、本質はスポコンそのものなんであります。
吹奏楽部って、そりゃ野球部なんかに籍置いてれば知ってる人は知っているだろう、完全な『運動部』のノリでして、代表選抜なんかもちゃんとオーディションして行うとか、その辺が極めて厳格なのです。所謂人選においての葛藤とか、『あいつが選ばれるのは癪に障る』だの、先輩に後輩が代表を譲るとか譲れとか、ともすれば『情』に絆されたり流されたり…いわゆる日本式の温い『ハンモックナンバー順制度』を完全否定するなどという、まぁ昭和50年代だったら日本社会党辺りに批判されまくりなんだろうなというような事がサラッと展開する。やはり、強いもの、正しいもの、美しいものが勝つという資本主義の根本原理が機能しているのであります。最近OAになった回の『トランペットのソロをどちらがやるか?』で再オーディションをするシーンなど感動的でした。
少々上手な3年生であろうがさらに上手な1年生が居れば、それに凌駕されるが理(ことわり)なのですが、オーデションは両者の演奏後、他の部員が拍手で投票して決めるというシステム…。当然問題があり『一年生のくせに…』という低劣な嫉妬や『同級生だから』、『世話になったから』、『ファンだから』とかという全く関係ないロジックが入り混じり、あわやの『温情裁定』となりかけます。
その結果に疑問を抱くイケメンの顧問(これが風見雄二のCVと同じ桜井氏だから困ったもんだ…)が、その三年生に
『中世古さん、あなたがソロをやりますか?』
と厳かに聞くシーン…しびれました。当然『正しい選択ではない』と本人自身が知るところですから彼女は…
『いいえ、ソロは高坂さん(激ウマの1年生)がやるべきだと思います』
と言って辞退します。ここでまた痺れます。
ともすれば日本人の『事なかれ主義』はこれらのどちらをも回避する傾向にあり、今まで『何故だ?何故なんだ?』とガッカリさせられる局面が多かったですが、こういうのがアニメでやれるようになったのは良い時代になったと言わざるを得ません。
はてさて、アニメの世界はそんな風にここ20年で変わってきています。では、模型業界はどうなんでしょうか?この辞退した3年生の様な感性が(内部に)育って居るのでしょうか?私にはそうは思えません。
だってねぇ、内部どころか取巻きですら『何で三年生のウチの子がソロをやらせていただけないんですの?』と、学校に怒鳴り込みに来る様なモンスターペアレンツ然とした人達ばかりですから、そりゃー衰退する一方ですよ(苦笑)…。って、結局堅い話になっちゃいました?(笑)。
うわー長くなっちゃったな。本編はサラッと流そう(爆)。
←6月の25日です。MG誌の発売日で早速帰途買ってきました。
ついでの撮影で恐縮ですが白い成型品はその数日前に入手したスケビのオマケの武装パーツ。こっちはLANTIRNのパイロンが目当てだからとりあえず置いておきます。フィーニックスはフィンが厚いので余り使う気になれない…残念。
本体の方は今月は胴体後半部がメイン。まぁ、先月号で大方感じはつかめてたんでさしたる感動は無いが、一番嬉しかったのはアレスティング・フックの詳細だ(笑)。サイズとかチェックしてないが眺めてるだけならスケール最高の出来でしょう。また、チャフディスペンサーのモールドも綺麗で繊細。1/72では限界なのではなかろうか?。
とまぁ、喜んでばかりもいられない。一番気になるナセルの解釈だがハセガワやフジミのデタラメ程酷くは無いが、残念ながらRevellの水準に至らなかったのが残念である。早速見て見よう。
判り易いチェックポイントが胴体後半側面にある脚収容部から排気ノズルのフェアリングに繋がる部位の形状である。
←いつぞやのアーティクルにも書いたが、ナセル後半部はグラマンの設計者が『これでもか!』と攻めた結果、エンジンの推力線が僅かながらのトゥーインを構成しており、当然外皮も追随する(双発の推力線は出来るだけ重心の近くに通せという設計上のセオリー…)。ここの解釈を誤ると写真の赤・青の矢印が示す比率に影響が出る。タイヤでいう偏平率ですね。ピンクの(B)で示す割合が(A)に及んで逆転する筈なのだが、そこはクリアしている。実に良い感じだと思う。
ところが黄色の線で示す(丁度主脚の中折れ支持架が嵌り込む部位の)ラインでの『折れ曲がり再現』が若干甘過ぎる所為で実機の括れが上手い事再現できていない。
←以前この写真で示した部分である。
明らかな「曲がった線」は全く窺い知ることが出来ない(クー残念!)。
だからと云って曲がって見えないかと云うとそうではない。真後ろ下方から眺めてるとしっかりインテーク先端に及ぶラインはクイッっと外を向いているのだから妙な感じではある。だが真下から見ると謎が解ける。フジミそっくりなのである(爆)。要は口を酸っぱくして『括れてるぞ!』と云ってる部位辺りから真っ直ぐ外向きにナセルが傾いてるので何と無く辻褄が合ってるだけなのである(クー残念!)。
←
あともう一点。この写真で赤線で囲った部位がゼロからマイナス曲面になっている。要するに平面から徐々に凹んで行ってるのであります…。ここは実機を何度も撫で回した経験から云わせていただきますと間違いなくプラス曲面です。まぁ、すぐ上に良く判る実機写真があるから判りましょうが…。ハセガワのパンケーキ状態は言語道断にしてそこまでひどくは無いが、何故ここがこのような解釈になったかは理由不明だ。絶対にあり得ません。まぁ修正は簡単だけどね…。でもちょっと残念だよね。
←
例の僕の萌え視点…。うーむ…少々『これじゃない』感があります(なんかフジミっぽい…)が、主翼ついてねェし、インテークリップ処理してねぇーし…もうちょっと結論は先に延ばそう…。
あ、いやハセガワよりは全然カッコいいのは確かですけどね…。
まぁいろいろ書きましたが、僕は『異常にイントルーダーとトムキャットの模型に厳しい』人なんで、『あぁ、そうなのか』程度にしておいてください。心臓に悪いから…。
『ハセガワさん…ソロを吹きますか?』
『(臆面も無く)ハイ!吹きます!』
ってことにはならんとは思います(爆)