この時期更新が滞りますのは例の「某団体でのボランティア」が主たる要因ではありますが、24時間専有させられるわけでもなく、まぁ本人のやる気・気力・体力次第では『本来、模型趣味には影響が出ない程度』なのですが「どうやらそれを口実に回転数落としたい」というゲスな精神性の発露…といったところでしょうか?だらしないなぁ…。
そんな状況ながら、何やかんや云いつつも手を動かすのは好きなわけで…、問題は『32のF-4Nに集中できていない』…という浮気性な点につきます(苦笑)。ソレが証拠にガルパンネタで戦車が一両~年明け早々完成している(爆)。
加えて昨年秋頃から内緒で進めていました(要はF-35Bにライン集中しなきゃ去年の完成見込みだった)FAW.2 シーヴィクセン を更新用のネタに昇格させることにしました。夏頃に後藤師匠から「そろそろAirfixのシーヴィクセン見たいなぁ」何て云われてまして、でもイキナシ1/48も手強いので、まずはプラクティス…とばかり1/72でイメージを掴もうという試みです。まぁ興味ございましたら暫くお付き合いくださいませ。
↑コレをシバいています。
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今回の製作…、過去拙記事のバックナンバーで購入報告なんかしていたと思っていたのですが、Airfixの1/48の他は触れていませんで、本ブログ初見ですねサイバーホビー(実質ドラゴン)の1/72です。最近はRevell箱で売られたりしてましたが、リリースは2011年と、もう既に12年以上経過しています。カチッとした作りで古さは感じられませんし嵌合も良好なのでサクっと作れるかな?と思っていましたが、早々に問題続出で今日はその第一弾報告といったところでしょうか…。
その前に…、本クラスのキットは古のフロッグ、エクストラ・キットのものがありますが、流石にフロッグはお役御免で、後者も悪くないですが「簡易射出」だけに手がかかる…となってはこのサイバーしかない…というのが選択理由です。
キットは2010年だったかAirfixの1/48がリリースされて間もなくまずFAW.1がリリース。翌年Mk.2が出て即刻購入したものです。縮小コピーとまでは云いませんが 可也Airfix48を参考にしたと見えてパーツ構成等良く似た感じです。当然Airfixのダメな所も真似ててその辺に多少の問題が散見できます。巷にあふれる作例にも、「問題点そのまんま」の完成ばかりで「みんな愛情がねぇなぁ~」と悲しくなる。そういうのに限ってコックピットに力こぶ入れて鼻息荒かったりと…まぁ。相変わらずですね。
キット持ってて仮組みされた方は御存知だろうが、別パーツ化されているレドームが接着部で胴体側より一回り円周が寸足らずで大きな段差にゲンナリ…。また側面形状も「尖り過ぎ」な点で実機のイメージを損なっておりまして、結構難易度の高い修正を迫られます。断面は真円のため狂いが生じないように、厚さ均等を担保する狙いで0.2mmプラバン(つかエバグリのプラ短冊)を分割ライン周囲に巻きます。同様の処理をレドームの「孕ませたい部分」に数か所繰り返し、隙間をエポパテで埋めて整形…という処置で逃げました。これでも作業中テンプレート(1mmΦ毎)を当てて真円確認を欠かさずに行っています。とりあえずこの辺で…という所に落ち着きました。理想を追求し過ぎるとキリがありませんからね。
何と驚いたことにスピード・ブレーキ板の収納部にパーツが何もないのでガランドウの内部が丸見えになります。写真はその手当を示しています。
胴体下部の開口部について、実機にはないノリシロの除去を行います。アクチュエーターを受けるバルジなんかも実機にはありませんので全て除去しておきます。二葉中右側の写真は、その開口部内側を再現するためにコクピット床面を後部に延長したところ…、半月型の隔壁を自作し「箱状」にしておきます。
←こういうツールがあればそっくり曲線をコピーできるので便利です。
(これF-4の時もやったっけか?)
右側が胴体と合わせて確認の図…。まぁ、例によって「気は心」修正ですね。どうせ完成後は良く見える箇所ではありません。序でで恐縮なんですが、この画角からインテーク部をご覧いただきますと1mm近い隙間がリップ部とダクト・パーツの間に空くのがお解りかと思います。
当然ダクト尾部の「枕」はキットにはありませんのでプラ角材で自作しています。ダクトの上下接着線が機体の分割線と平行を成す位置を基準にします。
「インテークヲタク」を自称する私の原体験は幼少期に目にして感銘を受けた「サンダーバード2号」に他ならず、まさにその「コンセプトモデル」の元となったシーヴィクセンだけにココを眺めてるだけでご飯3杯はいけます(笑)。
キットの主翼パーツはこの頃から「艦上機のトレンド」化しつつあった折り畳み状態再現可能となっており、絶対にその状態では完成させない僕には「余計なお世話」なんです。しかも説明図通りに作ろうとすると、(逆ではなく)ガル翼状態になってしまうので、予め上面パーツに外翼上面パーツを接着し「直線出し」しておきます。イモヅケになりますのでプラ板で補強しておきます。
さて、これで胴体上下面を接着してしまえば『おお、早くも士の字に…』と思っていたところで次なる難関…。
赤矢印で示す箇所が丸々切り欠かれていて、またもや空っぽの内部が丸見えになります。実のところ本機はファウラー・フラップ装備機でして、キットはその収納部が丸っとフラップパーツに持っていかれてるという具合で、これはマズイ…。ファウラーフラップは後方に丸っとずれてから下がります。故に完成後この空洞は丸見えになり可也みっともない。しかし、実機がこの構造ではカタパルトで射出したとたんボキっと折れて海面にドボンであります(苦笑)。愛情のないモデラーさん達は皆さんそのまま、或いはファウラーフラップにせず、スプリット・フラップにしちゃってる「実機無視」の人が居て、「嗚呼、マイナー機って扱いが可哀想~」と涙無くして見られません…。
そもそもここはブームの外板がそのままツライチで主翼下面に繋がっており、フラップはその上をΩ型に被ってるだけなので本来このような切り欠きや空洞など存在していません。実はこれAirfixのキットも同じで(但しAirfixはちゃんとダウン状態時に塞ぐパーツは用意している)恐らく何らの疑いもなくドラゴンのスタッフは真似しただけなんでしょう(苦笑)。プラモデルだと強度の問題でフラップパーツを実機の厚さで再現できない…という事情が関与している…という話で、まぁ仕方ありません。A-4の前縁スラットの段差とかと同様ですね。でもタミヤ様なら「開閉両状態」で別パーツ化とかしてくれてる筈ですから、僕はメーカーの「不勉強」「プロ意識の欠落」を突っ込みたいと思います。
ブツクサ云ってても仕方ありません。シービクセンはフラップダウンの状態がカッコ良いんで、手を加えることにいたします。
さらにそこへエポパテを盛っておき、胴体上下接合後では作業しにくい部分を先に加工しておきます。仕上げはブーム接着の段取りになってから行う事に致します。キットではそもそも繋がってることを意識していないので、綺麗にツライチにするの大変そうです。フラップ側パーツも少なからず加工が必要です。
相変わらず『窓系』の処理って、予め内部から接着後胴体貼り合せ…とか、モデラー泣かせの処置が多く、このキットも類に漏れません。「塗装前の洗浄できねぇじゃんよ!」と悪態をつきながら、オブザーバ席の開口部を利用して『後ハメ出来ないか?』実験の図…です。
専用治具をランナーで用意し、幾分粘着度を劣化させた両面テープで…という作戦です。なんとかなりそうです(苦笑)。
今回はここまでです。難関は過ぎた(と思いたい)ので、次回は塗装後…という事になりますか?
その間別アイテムで谷間登板ありかもですが、よろしくお願いします。
しかし、この機体50年代設計とは思えないカッコよさで、しかも艦上戦闘機…。もっとファンが居ってもよろしい筈なんですがねぇ…。
ではでは、最後まで通読頂けた方には感謝多謝…です。